村長インタビューvol.1:てこさん(前半)

限界集落になりかけとるところに1人で乗り込むのはなかなかちょっとハードル高いかもしれんけど、そうやって応援してくれる仲間とそういう母体があって、手続き的なものとか法律的なものをクリアしていければ、あとはもうそこで自分が仕事をどう生み出していくか。仕事を生み出すみたいなところも一緒に考えられたらいいよね。ネット販売なんかもどこでもできるし、そこの特産品みたいなね。

ふるさと納税みたいなんに出すところまで応援できたらいいし、私ふるさと納税でみかんジュースを1年間に1万本売ったことがあるんよ。みかんジュースにしようと思ったのも、生だったら農協は綺麗なのしか扱ってくれんから農薬を撒かんといかんなるけど、ジュースだったら味さえよければいいから、農薬をかけなくていいっていう。

少しでも農家さんが楽になって、消費者の人も安心して飲めるジュースを作るっていうのが私の目的だったんで。そんな農家さんを少しずつ増やしていってるところ。そういう商品を開発していくっていうのも大事だよね。お金を生み出す仕組みっていうのはやっぱいると思うから。チームの運営にしてもね。別にどっからでも捻出できればいいんだから。

材木を売るってのもありよね。昨日も一組声をかけた。その子らは被災地支援をずっとしよる子なんよ。「政府からお金出る?」って聞いたら、今は当たり前ですけど出ませんっていう。で自費で行きよるわけよ。今報道されんけど、全国で災害が相当起こっとるけん。

阪神大震災のときぐらいから全国で色んなチームができたんよね。今はそのチームがどんどん組織化していってる。西日本豪雨のときはもうね、バーッとユンボ持ってきてチームごと入るんよ吉田に。民間も民間。吉田も国道が2か所潰れて出られんなったけん。だから出られないっていうことをまずなくそうっていう、道路の復旧がまず一番っていう考えよね。

吉田はそのとき自衛隊が来てくれたけど、全国で一斉に災害になったら自分らで何とかせんといかんよねっていうのが、そのボランティアの子らの頭にある。その子らは地元の人が、若い女性でも、土砂で埋まった道路を開通させるのにユンボを使えるようになるっていう研修したり、近隣の仲間で炊き出し支援できるっていうような災害支援、現地の被災状況を全国でシェアするとかを各地でやっていきよる。自立をするっていう。もう政府は何もやってないけどね。お金さえ出してないから。

そんなのをやってるグループの子に声かけてみた。木材売れたら全部寄付するけんって(笑)。そういう寄付型のクラウドファンディングしたらどうかなっていう話はしよった。あとは山の再生だったり目的別のクラウドファンディングとか。クラウドファンディングをサイトに出したら20~30%かかるやろ? やけん仲間内クラウドファンディングでいいんけんしたいなと思って。

新聞広告のときに360万か集まったもんね。ワクチン情報を新聞に出すのに掲載料が360万かかるって言われて、1ヶ月でもう決めないといけないっていうんで。みんな1000円ずつでいいからって呼びかけしたら、えひめ村っていう200人ちょっとのグループみんな声かけてくれて360万円集まったんよ。それで掲載できたんやけん。人の繋がりってこんなもんだよなと思って。

課題をちゃんと日記みたいな形で、これ困ってるんだよなぁみたいなのをちゃんとシェアできるといいよね。そのためにはこうしようと思うんだけどって。だったらクラウドファンディングしてみようかとかっていう流れを、ストーリーを作るとわかりやすいからね。

こんな感じで構想は湧くんだけど、実際にやっぱ整理していかんといかんやん(笑)。もう闇雲に全部やるわけにいかないから、さあどうしたもんか。今宝の山だらけなんよ。倉庫いっぱいの木も宝の山だし、耕作放棄地も宝の山だし、空き家も宝の山だし、さあどう料理していこうかなっていう。欲しい人に繋げられればその宝が生きるから、そのハブ的なことができんかなと思って。

つづく

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バンブー

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